ドル高はアメリカにとって良いことばかりではない理由
毎日、円安のニュースが流されてる。
「円安で大変だ、物価が上がって家計に大ダメージだ」と・・
円安ということは逆に言うと、『ドル高』であるということもある。
そして、ドル高と聞くと、さぞかしアメリカにとってプラスなんだろうと考えがちである。
もちろんプラスの面もある。
特にアメリカの家計(消費者)の側にとってはドル高は大いに助かってるはずだ。
ちょうど日本の家計が円安で困っているのと逆の立場だ。
だけど、不思議に思えるかもしれないが、ドル高はアメリカにとって良いことばかりじゃない。
特に米国のグローバル企業にとっては競争力が落ちるという意味で大打撃だ。
物事を違った角度から眺めてほしい。
先日、日本でiPhone14が発売されて大きな話題となったばかりだ。
話題になったのはiPhoneの機能面だけではない、その値段だ!
なんと高い機種だと1台あたり14万円!!!😲
これは明らかにドル高の(円安の)影響だ。
iPhone13よりも3万円ほど高くなってるということだ。
さすがに高すぎる。
天下のアップルだし、iPhoneという現代社会最高の人気商品なのでそれなりに売れるだろう。
でもそれはアップルだからだ。
iPhoneだからだ。
他のアメリカ製の製品・商品だったら、そういうわけにはいかない。
値段が高くなれば、やっぱり売れない。
競争力が落ちる。
高すぎるからだ。
もしも同じような機能、同じようなレベルの商品が横に並んでいたら、やっぱり人間は安い方を買うだろう。
ドル高ということはこのようにアメリカ製の製品・商品が海外で高く店頭に並ぶということを意味している。
当然、そういう高い製品は売れ残る。
売れなければ企業は困る。
売上が下がり、最終利益が下がり、業績が悪化し、株価も下がる・・💦
海外で儲けを出せないとアメリカの貿易赤字はますます悪化する。
ドル高はこのようにアメリカの(特に)グローバル企業の競争力を落とし、貿易赤字を膨らませ、企業業績を悪化させる。
反対に、この円安は日本にとって悪いことばかりじゃない。
特に日本のグローバル企業、輸出関連企業にとっては競争力が高まって追い風となる。
日本製品が安く店頭に並ぶために海外でたくさん売れる。
トヨタ、ホンダ、SONY、コマツ、任天堂、ブリヂストン、JT、etc・・
海外でビジネス展開している日本企業は非常に多い。
それらの企業は円安の恩恵を受ける。
売上がアップし、利益がアップし、業績が良くなり、株価も上がる。
物事を《いろんな角度》から眺める目を持とう!