なぜ僕が単元株ではなく《単元未満株》で株式を購入するようになったかについて
今回の記事では『単元未満株』の魅力について取り上げてみたいと思います。
みなさんは単元未満株についてどのようにお考えでしょうか。
株式投資をやられてる方で単元未満株をやられてる方はまだまだ少数かもしれません。
圧倒的多数の人は100株単位の単元株で株式を購入されてると思います。
僕は最初はもちろん単元株ばかりやっていたのですが、ここ最近はすっかり単元未満株の魅力に取り憑かれてしまい、今ではもう単元株では購入してません。
単元未満株とは?
1単元に満たない数の株式のことです。
日本株の場合は《100株》が売買の最低限の単元株数と決まっていますよね。
米国株の場合は1株から売買できますが・・
ところが、単元枚数に達してなくても(10株単位でも、1株単位)購入できる仕組みのことを『単元未満株』といいます。
代表的なものでいえば、「ネオモバ」や「S株」が挙げられます。
株主優待は単元株(100株)でなければ得られない
僕もJT、KDDI、オリックス、ヤマダ電機、吉野家、ゼビオホールディングスなど、etc・・
株主優待を目当てに100株の単元株で購入した銘柄がいくつもあります。
そして、言うまでもないことですが株主優待は単元株を保有している株主でなければ権利を得ることができません。
単元未満株で99株を保有していたとしてもダメなのです。
配当金の方は株主優待と違って単元未満であってももらうことができるので、その点はご安心ください。
単元未満株は多額の資金を用意する必要がない
単元株だと100株単位になるので、大量の資金を用意しておなければなりません。
これだと、いろんな銘柄をポンポン買っていけばすぐに資金が尽きてしまいます。
よっぽどお金持ちの人なら単元株でも資金が尽きることはないのでしょうが、僕の場合はフードデリバリーの配達料で株式投資をやっているのでそんなに大量の資金があるわけではありません。
たとえば単元株で買っていこうとすると、これだけの資金が必要になってきます。
【例】
- KDDI → 株価:約4,300円 → 資金:430,000円必要
- NTT → 株価:約3,800円 → 資金:380,000円必要
- JT → 株価:約2,400円 → 資金:240,000円必要
- 三菱商事 → 株価:約4,500円 → 資金:450,000円必要
- 東京海上 → 株価:約7,500円 → 資金:750,000円必要
これら日本の主要な銘柄を5つ6つ単元株で買おうと思ったら2,250,000円の資金が必要です。
お金持ちの人はなんてことのない金額かもしれませんが、僕みたいな人間にとってはポンと出せるような金額ではありません。
100株単位で株式投資をやっているとすぐに資金は尽きてしまうのです。
資金が尽きてしまうとどういうことが起こるのかというと、これらの銘柄がたとえば大きく下落したり大暴落したときに『援軍』を送り込むことができないということになるのです。
つまり、ナンピンが出来ない(買い増しが出来ない)ということです。
株価が大きく下落したときに買い増しができれば、「平均取得単価」を下げることができます。
しかし、援軍部隊を送り込むことができなければそれができず、株価が戻るまでずーっと含み損に耐え続けなければならなくなります。
そして、結局「塩漬け」という状態になるというわけです。
しかしながら、単元未満株でやっていたらどうなるでしょうか。
100株単位で購入する必要はありませんので、10株でもいいですし、1株でもいいのです。
当然のことながら、資金は温存されますよね。
資金が温存されるということは、その銘柄がもし暴落したとしても『援軍』を送り込むことができるということです。
資金に余裕があるため、いくらでもナンピン買いができるし、買い増しができるということです。
そして、そうやって「下がったら買う」「また下がったら買う」を繰り返していけば平均取得単価も下げることもできます。
その後、その銘柄が大きく上昇した場合、その株を売ればキャピタルゲイン(売却益)も期待できます。
これは単元未満株だからできることです。
米国株はもともと1株から購入できるので、単元未満株制度というものは存在しません。
しかしながら日本株は違うのです。
日本株では100株単位で購入するのが一般的になっています。
だから今、単元未満株が注目を集めているのです。
「相場のカネとタコの糸は出し切るな」という相場格言
単元株は大いに結構なのですが、そうやって三井住友だ、KDDIだ、NTTだ、東京海上だ、etc・・と次から次へと買っていったら、あっという間に資金が尽きてしまうのです。
相場の格言には「相場のカネとタコの糸は出し切るな」というものがあります。
僕の大好きな格言のひとつです。
要するに、資金に余裕を持って株式投資をしましょうということです。
有り金をぜんぶ使ってしまったら、軍資金がなくなってしまいます。
軍資金が枯渇するとどういうことが起きるのかというと、例えば自分が保有してる銘柄が暴落したときに「援軍」「救援部隊」を送り込めないということになるのです。
要するに追加資金を投入して買い増しができなくなってしまうということです。
すると、平均取得単価を下げることもできずに「塩漬け」という状態になってしまうということです。
大きく下がったところでナンピンができれば、今度その株が上昇に転じたら売却してラクになることもできるかもしれません。
しかし、塩漬けの状態になってしまえば損切りをするのがなかなかできなくなってしまうのです。
タコの糸をすべて出し切ってしまったら、もうそれ以上そのタコは高く飛ぶことはできなくなってしまうのです。
株式投資でいえば軍資金を一気に使ってしまったら、いざというときに援軍部隊を送り込むことができなくなり、その前線で戦ってる部隊は全滅してしまうかもしれないということです。
そういった意味では『単元未満株』というのは少額の資金で済みますので一気に資金が枯渇してにっちもさっちもいかなくなるということもありません。
タコを糸をすべて出し切ってしまって身動きが取れなくなるという最悪の状況を回避できるのです。
もう一度言いますが、東京海上の株を単元株で購入しようと思ったら80万円もの資金が必要になります。
もしも単元未満株で1株で購入してたら8,000円で済みます。
10株だとしても8万円で済みます。
「ネオモバ」は売買手数料ゼロ!
単元未満株はSBI証券では「S株」というのをやっていて、それは買付手数料が無料ということで人気を読んでいます。
しかし、このS株。
買付手数料は無料なのですが、売却手数料が0.55%取られてしまうのです。
「単元未満株だから売却はしない。単元株になるまで株価がどんなに上がっても決して売却しない」という自分なりのルールを決めてる人ならS株でもOKかもしれませんが。
でも人間は含み益が30%も40%も50%も膨らんでくると、どうしても「売りたい!」という衝動に駆られてしまうものなのです。
その辺をどう考えるかですね。
そういう人にオススメなのが「ネオモバ」というもの。
こちらもSBIグループなのですが別途口座開設が必要な単元未満株専用の証券会社です。
ネオモバの最大の魅力は売買手数料が無料なところ。
買付手数料も無料だけど、売却時の手数料も無料。
S株のように0.55%の手数料が取られてしまうこともありません。
ネオモバはTポイントを使って株が買える
みなさんはTポイントって集めてますか?
もし集めていらっしゃるのならばネオモバがオススメです。
なぜならネオモバならTポイントで株が買えちゃうからです。
1ポイント= 1円で利用できるので、「現金がないけど株式投資をやってみたい」という人に気軽に株式投資をはじめられるからオススメ。
ネオモバで口座開設し、自身のTポイントカードと紐づけさせれば今持ってるTポイントがネオモバの口座に反映されます。
ネオモバは月額220円(税込)で取引し放題
ネオモバの最大の魅力は売買手数料が無料なところ。
通常は取引するたびに手数料がかかるところですが、ネオモバは月額のサービス利用料だけ。
あとは取引し放題なのです。
月間の約定代金の合計が50万円未満だったら、たったの月額220円(税込)で済んじゃいます。
しかも、ネオモバは毎月200ptのTポイントを勝手に付与してくれますので、実質的に手数料の負担はゼロと考えることもできます。
月間の約定代金が50万円を超える人は確かに手数料が増えていく仕組みになっていますが、もともと単元未満株なのでそんなに大きな金額にならないはずです。
ネオモバはNISAは使えない
ただ残念なことにネオモバはNISA口座では購入できません。
その点だけは注意が必要です。
NISAが使えないということは単元未満株で購入した場合、配当金や売却益には20.315%の税金がかかるということになります。
ここはネオモバの最大デメリットと言っていいでしょう。
だから僕はネオモバだけではなく、SBI証券のS株でも単元未満株をやっています。
岸田総理は「NISAを拡充する」と明言しました。
でも現行の制度では年間60万円という枠しかありません。
だから60万円までは単元株で購入し、非課税の恩恵をたっぷりと享受し、60万円を超えたら単元未満株で購入してゆくとやり方もいいと思います。
年間60万円。
結構少ないですよね。
あっという間に60万円の枠なんて使い切ってしまいます・・
単元未満株で儲けるコツ
単元未満株で儲けるコツはとにかく頻繁に売却しないことです。
ネオモバの場合は売却手数料がかかりませんが、S株の場合は売却手数料が約定代金の0.55%かかってきます。
その手数料の金額だけでもバカになりません。
米国株はもともと1株から購入できますが、こちらは買付時にも手数料がかかってしまいます。
もちろん、売却時にも手数料がかかります。
手数料のことだけを考えると米国株には手を出さない方がいいでしょう。
日本株オンリーで単元未満株をちょこちょこ買い集めてゆくのがいちばん手数料がかからないやり方です。
単元未満株は約定する時間が限られている
単元未満株は24時間いつでも注文することができます。
しかし、約定する時間は限られています。
1日3度だけです。
- 9:00
- 12:30
- 15:00
この3回だけです。
単元株を成行注文するときにように注文を出したらすぐに約定するわけではないので注意が必要です。
ここが単元未満株のデメリットといえるかもしれません。
でも、その銘柄の1日の株価の動きはだいたい読めますよね。
午前中に下げてる銘柄はやっぱりお昼になっても午後になっても下がってます。
そういう日は買い注文を出せばいいのです。
その銘柄の朝の値動きを見れば、だいたい「あっ、今日は上昇する日だな」ということがわかります。
そういう日は買い注文を出さなければいいのです。
突然、午後になってから(何らかの理由で)暴騰したりすることもたまにはありますが、そういうケースは稀です。
単元未満株に関するオススメの本
いま、話題のこちらの本をご存知でしょうか?
こちらの本では単元未満株の魅力とメリットがしっかりと綴られていますので、ぜひ一度読んでみてください。
まとめ
単元未満株は今、非常に人気を集めつつあります。
「株式投資は単元株でやるもの」というこれまでの常識は崩れつつあります。
やっぱり何と言っても1株から株が買えるので特に株式投資の初心者にとっては非常にありがたい制度だと思います。