トモヤブルー

フーデリの配達料(副業)で株式投資やってます。本業は会社役員(不動産関連)です。

黒田日銀総裁の金融緩和継続がまったくもって正しい理由

toyokeizai.net

 

 

黒田日銀総裁に批判が集まっている。

日銀が金融緩和継続の方針を変えないからだ。

 

マスコミも黒田日銀を袋叩きだ。

本当に恥ずかしい話だと思う。

彼らはものすごく頭のいい人たちのはず。

きっと東大とか、慶應とか、早稲田とか出てる秀才たちだろう。

 

それなのに、なぜ黒田日銀が金融緩和を継続するのかについて根本的なところを理解していない。

それは記者自身は本当はわかっているけれど、勤めている会社の方針に従わざるを得ないからなのか、それとも記者自身が(マジで)わかってないのか・・

いずれにせよ、毎月恒例の黒田日銀の記者会見などではマスコミ各社から「トンチンカン」な質問が飛ぶ。

 

要するに彼らは「この円安も、インフレも、黒田日銀総裁のせいで起こっている。だから欧米の中央銀行がやってるように日銀も利上げをしろ。金融緩和をやめろ。そうすれば、円安もインフレも収まる」と言いたいわけだ。

 

まったくトンチンカンも甚だしい。

僕は黒田日銀総裁が気の毒に思う。

何もわかってない連中から集中砲火を浴び、本当にかわいそうだ。

 

数年後に多くの人が気づくことだろう。

「あのとき、黒田日銀総裁が一人で防波堤になってくれたおかげで日本国民は助かったのだ」と・・

 

日本は欧米と違って(残念ながら)まだ経済成長の軌道に乗っていない。

だから日銀の金融緩和は《継続》で正解なんです。

 

 

 

この円安もインフレも、別に黒田日銀総裁のせいで起こったわけではありません。

まったくお門違いもいいところ。

黒田日銀総裁にしてみれば、まったくの濡れ衣といったところでしょう。

 

コアコアCPIで見れば、日本はまだ1.6%の上昇です。

欧米の8%、9%の本格的なインフレと比べたらかわいいものです。

前月比で見ても、たったの0.2%しか上昇していません。

 

そんな状態の日本で、いま、金利を上げたら日本経済は深刻なダメージを受け、中小企業はバタバタと倒産します。

日本は欧米と状況が違うんです。

まだ回復の途上なんです。

 

黒田日銀総裁は記者会見でも繰り返し繰り返しそう述べて、説明しています。

それなのに、記者会見場に集まった記者たちは誰ひとりそのことを理解していません。

 

わかりやすい例でいうと、マクドナルドの時給です。

アメリカでは3,000円/時給です!

でも日本は1,000円ほどでしょう。

僕が暮らしている北海道ではまだ900円台です。

 

「それがどうした?」と思われるかもしれませんが、これこそが日本と欧米の最大の違いなのです。

黒田日銀総裁が会見で繰り返し繰り返し述べていたことなのです。

そこに集まった頭のいいはずの記者たちがそのことを理解できていないだけです。

 

もしも日本が欧米のような本格的なインフレ=デマンドプルインフレだったら、マックの時給は少なくとも1,500円〜2,000円になっていたはずです。

ところがそうなっていない。

だから金融緩和継続なんです。

 

ハワイのラーメン屋で4人家族でラーメンを食べると、それだけで10,000円だそうです。

だから金融緩和継続なんです。

 

じゃあ、日本を襲っているこのインフレはいったい何なのか?

これは《コストプッシュインフレ》です。

決して、景気が良くなっているから物価が上がっているわけではありません。

《デマンドプルインフレ》ではありません。

 

欧米のような景気が良く、賃金上昇をともなうようなかたちのインフレではないのです。

そして、それは黒田日銀総裁のせいではないのです。

ウクライナ戦争やコロナ禍後の供給制約、天候不順などさまざまな要因によるものです。

 

日銀の金融緩和でウクライナに平和が訪れ、それによって小麦などの原材料価格が下がるならば黒田日銀総裁は喜んで金融緩和をやめるでしょう。

でも、ウクライナ戦争は黒田日銀総裁で起こったわけではないのです。

だから日銀が金融緩和をやめたとしても、戦争を止めることはできないのです。

 

つまり、日銀の金融緩和のせいで輸入物価が上がってるわけではないということです。

むしろ日銀は一生懸命、日本の景気を良くしよう良くしようと頑張ってくれています。

 

それなのに、何をトチ狂ったのか頭のいいはずの記者たちは黒田日銀総裁をやり玉にあげます。

まるで魔女狩りです。

 

本当に気の毒に思います。

でも、きっと数年後に気づくことでしょう。

あのとき、黒田日銀総裁がいてくれたおかげで日本がどれだけ助かったことか、と・・